2008-06-07(Sat)

森ビル、再開発の基本は緑化

 実際に土に触れて草花を観察し、花のみつを吸って、自分で摘んだハーブでティータイムを楽しむ−。森ビルは5月4日、五感をフルに活用して自然との共生を考える小学生向けのイベント「親子でヒルズのみどり探検ツアー」を実施した。

 場所は東京・赤坂のアークヒルズ。屋上やオープンスペースを緑化した大小7つの庭園があり、4万本の樹木と1万2700本の花木が植えられている。ツアーには二十数人の小学生が参加。サントリーホール屋上にある「ルーフガーデン」などで行われ、都心の“森”を満喫した。

 森ビルが街づくりのデベロッパーへと経営体質を大きく変えたのは、1986年に完成したアークヒルズの開発がきっかけだ。街づくりの理念は、「バーティカル・ガーデン・シティ」(立体的な緑園都市)。建物を集約し高層化することで、足下に豊かなオープンスペースを創出し緑地を形成し潤いのある街にするのがねらい。そのルーツがアークヒルズだ。

 もっとも当初は、見て楽しむという趣が強かった。しかし97年から、人の手が介在することでコミュニケーションが促進されるような空間へと転換。その考えを進化させたのが、六本木ヒルズだ。

 六本木ヒルズの緑化率は区域面積の約4分の1。開発前の市街地に比べ約6割も増えた。緑化戦略を象徴する場所が、映画館や人気ショップが入る「けやき坂コンプレックス」。地上45メートルの屋上にある約1300平方メートルの庭園は、「四季の庭」をテーマにしている。とくにユニークなのがその一角にある水田だ。

 当初は全面的に本格的な庭園を造る予定だった。だが、開業する1年前の2002年春。社長の森稔(73)が「日本の原風景を作ろう」という注文を出して途中で設計変更を迫られた。寝耳に水の方針に「『えっ!』という感じだった」。プロジェクトに携わっていた、プロパティマネジメント事業本部建設事業部設計部の建築設計グループ上席副参事、菊田宏志(45)はこう振り返る。

 それは、植栽関連の協力事業者も同じ。このため屋上を活用した水田作りに取り組む小学校などに電話し、ノウハウを吸収していった。

 水田は、埼玉県の休耕田から引き取った土などで完成させた。面積は約130平方メートル。毎年、六本木ヒルズの居住者や近隣の住民らによって田植えから稲刈り、足踏み式の脱穀まで行われる。収穫した米を炊いておにぎりを食べる。すっかり名物行事となった。菊田によると「心が癒やされ、子供たちの情操教育の場としても機能している」という。将来的には「六本木ヒルズ米」の提供を目指す。

ビオトープの整備も

 森ビルは今後も、虎ノ門・六本木地区などを対象とした大型再開発に取り組む。事業を進めるに当たっては、これまでに培った緑化ノウハウを積極的に反映させる。また、生態系のあり方を重視し、今までいなかった種類の鳥が生息するような緑化を目指し、ビオトープの整備にも力を入れていく。都市開発事業本部第二設計部設備設計部の副参事、武田正浩(40)は「森ビルといえば都市緑化というイメージが強く、社員も誇りに思っている。これを伸ばしたい」と意気込む。

 地球温暖化対策を進めていくためにも、二酸化炭素(CO2)の排出量をいかに削減していくかが世界的課題となっている。

 有効に作用するのが、CO2を吸収する役割を果たす緑の植栽だ。コンクリートに比べ表面温度が大きく低下するため、街を冷やす機能を持ち合わせる。実際、空から撮影した温度分布の写真では、六本木ヒルズエリアの温度が周囲に比べて低いことは一目瞭(りよう)然(ぜん)だ。エネルギーコストの上昇が懸念されるだけに、緑化の意義は大きい。

 武田は六本木ヒルズを中心とする一連の成果を踏まえ、「再開発に対してはアレルギーが強いが、環境に優しい点を強く訴えていきたい」と語る。森ビルの街づくり戦略にとって、緑化は欠かせない武器だ。

2008.6.4フジサンケイビジネス
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200806040061a.nwc

google link

theme : 地球温暖化・地球問題について考えよう。
genre : ライフ

プロフィール

ピース
「屋上緑化☆壁面緑化☆ビオトープ☆植物」へようこそ。深刻な地球温暖化。わたしたちにできることは?このブログではエコニュースと環境緑化に目を向けて情報を発信しています。

最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
フリーエリア
ブログ内検索
google リンク
RSSフィード
リンク
By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる